萩市・見島について
萩市は山口県の西北に位置し、阿武川の下流に形成された三角州を中心に発達したまちで、美しい水と緑に恵まれた土地です。長さ35kmに達する海岸線は、北長門海岸国定公園に指定されています。気候は温暖で、それぞれの季節に応じた情緒をかもし出します。
慶長9年(1604年)、毛利輝元が萩の地に入府し、文久3年(1863年)藩政が山口に移るまでのおよそ260年間、毛利36万石の城下町として栄えました。また、萩市は、近代日本の夜明けを告げた明治維新胎動の地として、吉田松陰をはじめ、木戸孝允、高杉晋作など多くの逸材を輩出しています。
見島は、その萩市の北西45km、高速船で70分の日本海に浮かぶ秘島。奈良時代初期から、大陸との交易の中継地、また防人の島として栄え、数々の史跡と観光資源に恵まれています。島では農・漁業がともに盛んで、漁業では一本釣り、素潜り漁が行われています。特に、見島沖合の「八里ヶ瀬」という漁場は全国でも有数のクロマグロをはじめ、ブリ、タイ、イサキ等の好漁場で知られています。
萩市見島の漁業は、マグロ、ブリ、タイ、イサキ等をねらって操業する一本釣漁業、アワビやサザエ等をねらって操業する素潜漁業が主体となります。
萩市・見島での暮らしについて
生活全般について
平安時代には大津郡見島郷の名称が用いられ、足利時代特に繁栄の一郷であったように、元来自給自足のできる島として繁栄してきました。離島のハンディはあるものの、気候的にも対馬暖流により比較的冬季においても気温は高く、住み良い環境にあります。
本土間のアクセスも高速船の運航によりかなり改善されています。見島は歳を重ねるごとに住みたくなる島です。
住居について
市営住宅や多数の空家もありますが、アパートのようなものはありません。
学校について
見島地区内には、公立の保育園、小学校及び中学校が1校ずつあり、生徒数は小・中合わせて90名程度です。高校は本土になることから下宿することになります。
買い物など(スーパーその他)
漁業の購買部をはじめ、一般小売店もあり、日常生活には不便はありません。また、クリーニング店、理髪店、美容院等も島にはあります。
病院について
一般診療所1、歯科診療所1があります。医師はそれぞれ1名在駐しています。手術等を要する急患については、自衛隊のヘリコプターで本土の病院へ搬送されます。
定期船について(平成18年5月現在)
便名 | 見島 宇津発 |
見島 本村着 |
見島 本村発 |
萩着 | 萩発 | 見島 本村着 |
見島 本村発 |
見島 宇津着 |
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1 | 7:10 | 7:20 | 7:35 | 8:45 | 9:15 | 10:25 | 10:40 | 10:50 | |
2 | 13:40 | 13:50 | 14:05 | 15:15 | 15:45 | 16:55 | 17:10 | 17:20 |
便名 | 見島 宇津発 |
見島 本村着 |
見島 本村発 |
萩着 | 萩発 | 見島 本村着 |
見島 本村発 |
見島 宇津着 |
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1 | 7:10 | 7:20 | 7:35 | 8:45 | 9:05 | 10:15 | 10:35 | 10:45 | 宇津発 2便に続く |
2 | 10:55 | →直行→ | 12:10 | 12:30 | 13:40 | 13:50 | 14:00 | 宇津発 3便に続く |
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3 | 14:10 | →直行→ | 15:25 | 15:45 | 16:55 | 17:10 | 17:20 |
便名 | 見島 宇津発 |
見島 本村着 |
見島 本村発 |
萩着 | 萩発 | 見島 本村着 |
見島 本村発 |
見島 宇津着 |
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1 | 7:00 | 7:10 | 7:25 | 8:35 | 9:05 | 10:15 | 10:35 | 10:45 | 宇津発 2便に続く |
2 | 10:55 | →直行→ | 12:10 | 12:40 | 13:50 | 14:10 | 14:20 | 宇津発 3便に続く |
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3 | 14:30 | →直行→ | 15:45 | 16:10 | 17:20 | 17:40 | 17:50 |
便名 | 見島 宇津発 |
見島 本村着 |
見島 本村発 |
萩着 | 萩発 | 見島 本村着 |
見島 本村発 |
見島 宇津着 |
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1 | 6:30 | 6:40 | 6:50 | 8:00 | 8:20 | 9:30 | 9:40 | 9:50 | |
2 | 10:00 | →直行→ | 11:15 | 11:35 | 12:45 | ||||
3 | 12:55 | 14:05 | 14:25 | 15:35 | 15:45 | 15:55 | 宇津発 4便に続く |
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4 | 16:05 | →直行→ | 17:20 | 17:30 | 18:40 | 18:50 | 19:00 |
その他必要なものや施設
公民館、福祉施設、介護施設、郵便局、体育館、市役所支所、警察駐在所、航空自衛隊第17警戒群等があります。
祭り、イベント情報
1月2日の船の初乗りに始まり、花見には全体休漁日にして地区や集落で開催。
5月には島びらき及びふるさとまつりのイベント。
7月には宇津漁業の魚介類の慰霊祭とみなとまつり、住吉神社の大祭、海開きのイベント。
8月には3日間の盆踊りや観音様の提灯祭り。
9月には見島神社の秋の大祭。
10月にはクロマグロ釣りトーナメント。
11月には全島民運動会。
萩市・見島の漁業について
どんな漁業か
一本釣漁業、素潜漁業が主な漁業です。
一本釣漁業
宇津の一本釣業者は、35経営体。4〜6トンクラスの漁船で曳き縄釣り(トローリング)、竿釣り、まき餌釣りを行います。主な漁場は、見島周辺(1〜15マイル)。
見島より北〜北東方向に天然礁が連なり、周年を通じて漁業が営まれている。特に八里ヶ瀬漁場は好漁場として全国的にも有名です。
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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通常、早朝(日の出ごろ)出漁し、日没ごろ帰港する日帰り操業。
但し、クロマグロ釣りの場合、漁場が20〜30マイル沖合であるため午前5時ごろの出漁となります。また、潮を待って出漁することが多いため、漁場の遠近によって朝方の出漁時間は一定ではありません。
操業日数
宇津地区では、1月16日、2月11日、3月26日、4月第1日曜日、5月第4日曜日、7月20日、11月3日、11月第4土曜日の8日間は全体休漁日と定めており、時化や島内行事への参加や冠婚葬祭等のための休漁日以外は、本人の判断により出漁。中には300日前後出漁する強者もいます。
実際の漁の作業内容
トローリング
主としてブリ、ヒラマサ、ハマチ類が対象。
100mくらいの鉛のついたビシヨマに200mのテグスに擬似餌を30個くらい付け、潜航板によって水深90m〜30m前後をトローリングします。一度に20数尾釣れることもあります。
餌料によるトローリング
前記の漁法がブリ等がイワシを追いかけている時の漁法に対して、サンマを追いかけている時期には、ビシヨマにサンマを1尾掛けてトローリングします。
ヨコワ、カツオ類のトローリング
10mの竿を両舷に1本づつ出し、その竿と船に6個の潜航板やダボという水面を跳ねる漁具により魚のいる海面を曳航します。群れに当たると長時間にわたる連続操業となり、大きい群れに当たると200〜400尾くらいの漁獲となります。ヨコワとは体長50〜60cmのクロマグロの幼魚の呼び名。
まき餌釣り
アンカーを打ち、餌カゴにオキアミを入れ、浮きを流して釣ります。 対象魚はクロマグロ、タイ、ヒラマサ、イサキ等です。クロマグロをねらう場合は仕掛けを大きくし、タイをねらう場合は小さくします。
追っかけ釣り
生き餌でクロマグロの群れを追いかけての竿釣り。竿もリールも80〜130ポンドクラス。釣れた時は釣り上げるのに1〜4時間かかります。